新潟が生んだ洋ナシ『ル・レクチェ』について

みなさま

全国各地に様々なフルーツが栽培されていますが、新潟にとんでもないフルーツがあります。

それが・・・

 

レクチェ しゅんきゅう

 

『ル・レクチェ』と呼ばれる謎のフルーツ・・・

その正体はいかに。当マスコットキャラクターの”しゅん平くん”が農家さんへ直撃し、謎を暴きます!

 

 

ル・レクチェとは?

 

しゅん平
早速ですが、ル・レクチェの歴史を教えてください!
農家さん
ルレクチェ約100年前に新潟で栽培されましたよ

約100年前に新潟に伝来

『ル・レクチェ』は洋ナシの分類となります。

洋ナシと言えば

ラフランス しゅんきゅう

ラ・フランスを思い浮かべる方が多いと思います。

 

 

もともと洋ナシはフランスが原産です。

フランス革命期の1800年代頃、洋ナシは貴族のみが食べることができ、庶民は食べることが許されなかったフルーツであります。

 

1903年にフランスから新潟に伝わったと言われています。

現 新潟市南区白根地区の小池左右吉氏がル・レクチェを含む約30種類の西洋ナシの苗木を直に取り寄せたのが始まりと言われています。

当初は栽培方法が分からず苦心をしましたが、様々な人々による熱心な研究により追熟の技術が確立され、現在の品質・おいしさを実現いたしました。

壮大な新潟平野の『水と土』・新潟人のたゆまぬ努力が生んだ『奇跡のフルーツ』と言えます

しゅん平
なるほど!生産量はどのぐらいなんですか??
農家さん
洋ナシ全体の約7%しか作られない希少のフルーツだよ!
しゅん平
な・な・ななんと!

日本におけるル・レクチェ

日本での生産量の約85%が新潟県で生産されています。新潟市南区を中心に新潟県全体で約2030トン生産されています。

ル・レクチェは全国で山形・長野・青森・福島などでも栽培されていますが合わせても新潟の生産量は群を抜いています。

 

しかし『洋ナシ』のくくりでみると全体の約7%と非常に希少価値の高い品種と言えます。

ちなみに洋ナシは『ラ・フランス』が圧倒的に生産量が多くなっています。(山形県 約15万トン)

 

特 徴

 

『 果実 』

 

果実の重さは250~400gと個体差があります。

しかし、大きさによる味の変化はありません。

 

 

『 芳香 』

完熟すると特有の甘い芳香を放ちます。

 

ル・レクチェの香りを楽しむために購入する方もいらっしゃるほどです。

 

 

『 果肉 』

ラ・フランスとは、一味違う食味となってます。

 

果肉はとろけるような柔らかい舌触り

果汁が滴るほどのみずみずしさ

甘さが強く酸味は控えめ

 

いままでの体験したことがないほどの食味となります。

 

 

 

ル・レクチェの栽培について

 

しゅん平
栽培について教えてください!
農家さん
まずは1月 剪定・土壌整備だね
大きな実をつけても落下しないよう仕上がりをイメージして枝の選定を行います。剪定された枝を集めるのも一苦労!収穫に向けた戦いが始まります。
また、土壌がル・レクチェを左右するといっても過言ではありません。健康な根作りのために安定した土壌を整備します。
農家さん
4月 授粉作業!
ル・レクチェは自分で受粉しません。また、隔年結実という性質を持つことから人の手によって花粉つけを行います。
農家さん
5月 摘果作業!
1つの実に栄養が多く供給するために、ひとつの枝に5~6個程度つけるように不要な実を間引いていきます。
この作業により大きく・味わい深い実を栽培することができます。
農家さん
6月 袋掛け!
非常にデリケートな表皮を雨や虫などから守るために、二重構造の紙製の袋を一つ一つ手作業でかぶせていきます!
ル・レクチェ 袋 しゅんきゅう
袋掛けの様子
ル・レクチェ しゅんきゅう
袋掛けの様子(全体)
農家さん
10月 収穫 そして追熟!
ル・レクチェは風等で果実が落下しやすく、収穫まで外部の影響を受けやすいフルーツです。
また、病気にも弱く、収穫前に熟成が進むと様々な病気にかかる恐れもあります。
ル・レクチェの最大の特徴は、収穫後に約40日間追熟させる』というところです!
ラ・フランスも収穫後に追熟させますが基幹的には1~2週間の期間となります。
ラ・フランスと比較しても追熟の期間が長く『そのまま腐ってしまうのでは?』と心配になるほど追熟させます。
追熟の手順としては、品質を均一にするために予冷を行い、その後40日間かけて行います。
温度管理など繊細なコントロールによって、芳醇な香りと豊かな味わいを生み出します。
ル・レクチェ 収穫前 しゅんきゅう
収穫前のル・レクチェ
農家さん
11月 いよいよ出荷!
市場で品質を均一にするために出荷解禁日が決められております!
例年11月20日~25日頃に解禁され、流通が1月初めまでと、非常に短い期間のみ出荷される大変貴重なフルーツなのです。
【 2020年は11月20日(金)に解禁されました! 】
ル・レクチェ しゅんきゅう

ル・レクチェの健康効果

 

しゅん平
ル・レクチェに含まれる栄養素はどんなものがありますか?

 

農家さん
主に以下のものがあるよ!

 

 

・ブドウ糖・果糖

・食物繊維

・カリウム

・アントシアニン等

食物繊維は便通を良くするなどの整腸作用があり、カリウムは高血圧予防に効果がきたいできます。

アントシアニンやポリフェノールも含まれ抗酸化作用もあります。

希少価値が高い上に様々な健康効果が期待できるフルーツの1つとなっています。

カリウムの健康効果についてはコチラ!

 

ル・レクチェの選び方

 

・ 皮の色が鮮やかな黄色のもの

・ 果皮に傷がないもの

・ 特有の香りが強く感じられるもの

 

 

 

ル・レクチェの保存方法

 

ル・レクチェは専用のビニールに1個1個包まれていますが、その場合はそのままの状態で保存します。

 

ル・レクチェ しゅんきゅう

袋詰めの様子

ル・レクチェ 保存袋 しゅんきゅう

包装されている袋(参考)

表面(絵のような色になると食べ頃です)

ル・レクチェ 保存袋 しゅんきゅう

食べ頃5つのサインが書かれています

 

〇袋には以下のようなことが書かれています!

 

( 色 )  果実全体が鮮やかな黄色に変わる

(香り) 甘い香りがしてくる

(じく) 茶色のじくが黒くシワシワになる

(くび) じくに近い実のくびの部分が黒ずんでくる

(硬さ) 手に持つとやや弾力のある感触になる

 

 

袋に入っていなければ新聞紙に包むなどのして乾燥を防ぎながら保管しましょう。

 

一度に食べきらない場合は出来るだけ日の当たらない涼しい玄関の近くや廊下で保管しましょう。

 

 

ル・レクチェが届く

 ↓

まず涼しいとこで保存

 ↓

食べる分から順に暖かいところに保管し追熟させ、状態を確認して食べる

 

 

上記の様なサイクルが理想になると思います

ただ、涼しいところだと言えど、多少追熟自体は進むのでしっかりとチェックいたしましょう!

 

 

しゅん平
定期的に色と香りをチェックして過熟に注意!!

 

 

果皮が黄色く追熟したものはポリ袋等に入れて冷蔵庫の野菜室へ!

ただ、日持ちがしないため早めに食べきりましょう!

 

ル・レクチェは収穫後に約40日間も追熟させると特殊なフルーツです。

出荷時は約9割ほど熟したものが発送されることが多いようです。

初めて購入される方は食べ頃の見極めが難しいですが、ポイントをおさえて美味しくいただきましょう!

 

 

しゅん平
どうしても取扱いが難しいけど、味は唯一無二ですよ☆

 

ルレクチェの食べ方

 

ル・レクチェは果実に個体差があるため、リンゴのように回しながら皮をむくことができません。

切ってから皮をむくことをお勧めします!

 

ル・レクチェ カット しゅんきゅう

まずは、熟した”くび”の部分をカットします

ル・レクチェ 切り方 しゅんきゅう

4もしくは8等分にカットします

ル・レクチェ 切り方 しゅんきゅう

芯を取り除きます

 

ル・レクチェ おいしい しゅんきゅう

皮をむいていただき食べましょう!

 

 

しゅん平

ル・レクチェを生ハムで巻いて食べるのもオススメだよ!!

 

 

 

農家さんの苦労話

 

しゅん平
栽培をしている上で大変なことはありますか?

 

 

農家さん
まずは収穫するまで7~10年かかるんだよ!
しゅん平
そ、そんなにかかるんですか??

ル・レクチェが実になるまで7~10年の年月を要する

一般的な”和梨”はおおよそ3年間で実をつけると言われていますが、ル・レクチェは木を植えてから実をつけるまで7~10年という長い年月がかかります。

花芽をつけるのには熟練の技術が必要となり容易に栽培が出来ません。

経済栽培(商品として売れる)できるようになるためには途方もない努力と根気が必要となります。

 

 

 

しゅん平
収穫に至るまでで心配事はありますか?

 

農家さん
そうですね。やはり台風被害ですかね!

ル・レクチェは構造上、強風に弱い

 

ル・レクチェは個体差がありますが、大半は”じくが曲がっている”という特徴を持っています。

ル・レクチェ しゅんきゅう

強風により枝が揺れると落下しやすいという、栽培管理も非常にデリケートなフルーツなのです。

自然による被害はどうしても避けられないところがありますが、枝を大きく揺らせないよう固定を実施したりと、収穫量を確保するために多くの施行が行われています。

 

 

 

しゅん平
追熟させる上での苦労はありますか?
農家さん
追熟中に悪くなるものも出てくるんですよ!

ル・レクチェの『希少価値が高い』なワケ

 

ル・レクチェは収穫してすぐに保存用の袋に入れます。そこから約40日間室温15~20℃の保管室に入れて追熟を待ちますが、収穫時はいたって問題ない見た目のものでも、袋詰め時の果皮表面の状態によっては、追熟中に著しく痛んでしまい商品にならない物も出てきます。

ル・レクチェ 追熟 しゅんきゅう

 

人の手で1つ1つ袋詰めするため、それに伴う”人件費”が発生します。

最終的な仕上がりが『追熟させてみないとわからない』ため、出荷量が減ってしまうとどうしても値上がりをせざるを得ないという懸念点もあります。

 

まとめ【幻のフルーツ】

 

以上、御紹介したようにル・レクチェがお口に入るまで『非常に多くの苦労』があります。
なんといっても”収穫してから長い期間もの間、追熟させる”という特殊なフルーツのため、ここまで流通させるためには長い歳月と多くの人々の努力があります。
西洋ナシは樹上では果実肥大のみで追熟はしません(樹上にあるうちは甘くならない)
果実本来の自らの力で甘味を増していく魅力的なフルーツ・・・。それが『ル・レクチェ』であります!
1年の間でも11月下旬から12月中旬~下旬までの、非常に短い期間での出荷となりますので、まさに幻のフルーツと言えるのではないでしょうか?
このブログを見ていただいたのをキッカケに是非ご賞味してみてください!
カルチャーショック間違いなしです((笑))
しゅん平
農家さん!本日はありがとうございました!
農家さん
ルレクチェ、ばか旨いすけ1度食ってみなせ!
きゅう太
最後までご覧いただきありがとうございました!
※実は『きゅう太』というマスコットキャラクターも居ました!
ル・レクチェ しゅんきゅう青果店
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