魅惑のフルーツ「ぶどう」。世界で1万種以上と品種が非常に豊富です。旬も少しずつ違うので、時期によって様々なブドウを楽しめます。
今回は「ぶどう」について書きたいと思います。
ブドウの歴史
ブドウの先祖が地球上に姿を現したのは、白亜紀(約1億4000万年前)の後期とされています。ただし、それは不確かで、ブドウの葉や種子の化石が見つかったのは新生代古第三紀の暁新世紀(約6500万年前)である。
いやー果てしない・・・。
ブドウは植物分類学上ブドウ属に属し、大きく3系統に分類されます。
このうち現在の栽培用ブドウは、欧州系のヴィニフェラと米国系のラブルスカの2種類である。
欧州系のブドウの栽培の歴史は今から5000年以上前に遡り、カスピ海・黒海沿岸地帯を原産地とし、欧州各地やアジア・中国に広がったとされる。
欧州系のブドウは、一般に害虫病に対する抵抗性が弱く、寒さにも弱い。果実は果皮が薄くて果汁が多く、しかも果肉が軟らかいのが特徴です。
米国系のブドウは、北アメリカに自生していた野生種から選抜したものや、欧州系ブドウとの交配から育成されたもので、200年程度の歴史しかない。このブドウは、耐寒性や耐病性があり、しかも樹勢が強く、降水量の多い地域でも育生できる特徴を持っています。
日本でのブドウ栽培は、鎌倉時代初期の1186年に現在の山梨県甲州市勝沼町の山中で、山ブドウとは形態が異なるブドウ株が発見され、これを移植したのが始まりと言われています。
このブドウは、現在山梨県の主要栽培品種となっている甲州種であり、本来は中国から伝来した欧州系ブドウのヴィニフィラ種に属します。
日本において本格的にブドウ栽培が発展したのは明治以降で、多くの外国品種が積極的に導入された。このうち欧州系の品種は、降水量の多い日本には適さず栽培にはことごとく失敗したが、米国系及びその雑種に属する品種は日本各地で成功を収め、このとき導入されたデラウェアやキャンベルアーリーは現在でもわが国の主要品種となっている。
ブドウと健康
ブドウといえばワインですが、その皮や種には抗酸化作用のあるポリフェノールの一種である、アントシアニンが豊富で、活性酸素を取り除き、視力機能の回復や肝機能の向上が期待できます。
栄養価を考えると皮ごと食べるのがおすすめです。今では種なしで皮ごと食べられる品種も多くなりました。
エネルギー | 59 【kcal】 |
水分 | 83.5【g】 |
タンパク質 | 0.4 【g】 |
脂質 | 0.1 【g】 |
炭水化物 | 15.7【g】 |
カリウム | 130 【mg】 |
ビタミンA※ | 21 【μg】 |
ビタミンB1 | 0.04【mg】 |
ビタミンB6 | 0.04【mg】 |
食物繊維総量 | 0.5 【g】 |
- ※皮なし・生・可食部100gあたり
- ※βカロテン当量
- ※日本食品標準成分表2019による
栄養成分の特徴
栄養成分で特に多いのが、ブドウ糖と果糖です。吸収しやすく、すぐにエネルギーになるため疲労回復に役立ちます。ブドウ糖は脳の唯一の栄養素で、集中力を高めたいときに効果的です。
アントシアニンは、パソコンなどを長時間見ることによる眼精疲労を軽減する効果があると言われています。今の時代には嬉しい効果ですね。
アントシアニンのほかに、苦みや渋み成分のカテキン、タンニンなど抗酸化作用のあるポリフェノールが多く、細胞の酸化を抑え、動脈硬化や老化防止に働きます。ポリフェノールの含有量は、圧倒的に種子に多く含まれており、ブドウを皮や種ごとつぶして発酵させる赤ワインが、動脈硬化を防ぐと言われているのもこのためです。ちなみに白ワインのポリフェノールは、赤ワインの10分の1です。
水溶性食物繊維のペクチンや、ナトリウム排出作用のあるカリウムも多く、便秘や高血圧予防にもおすすめです。
ブドウの見分け方
ブドウを選ぶポイントは
- 軸が太く、青いものは鮮度が良い
- 果皮の色が濃く、実にハリがある
- 果皮に白い粉「ブルーム※」におおわれているもの
- 全体が均等に色づいている
※ブルームとは水分の蒸発を防ぐための果粉です。この粉がまんべんなくついている状態は、ブドウの鮮度が良いことを示します。ブルームはたべても問題ありません。
実の部分にハリがあり、軸(枝)が太く青いものを選びましょう!茶色くなってるものは収穫してから日数が経っています。
食べ方
〇食べる直前に洗いましょう。流水に5分ほどひたし、その後ふり洗いしましょう。
〇房の上の部分には日光がよくあたっているため甘くなってます。下にいくほど酸味が強くなります。下から食べていくと、最後まで楽しむことができます。
〇露地栽培や屋根かけで栽培されていたブドウは、茎の部分が枯れるまで置いておくと、さらに熟して美味しくなります。ハウス栽培のブドウは購入後、できるだけ早くいただきましょう。
保存方法
水分がついていると傷む原因になるため、洗わずにポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に保存する。日持ちは品種によって異なるが、2~3日で食べるのが良い。冷蔵庫で保存するときは枝を付けたままで。
最後に~ブドウとは~
ブドウは若く保つための嬉しい栄養素が豊富に含まれていますね。
ワイン店の店長と知合いですが、その方がとても若々しく、エネルギッシュなのは、まさしく「ぶどう」のおかげもあると思います。
ブドウはホントに多くの種類があります。あなたにとって「運命のブドウ」が必ず存在すると思います。宝さがし感覚でさまざまなブドウを食べてみましょう!!
最後まで読んでいただきありがとうございます。