秋のフルーツ!!『栗』について

 

皆さん『栗』と聞いて何をイメージしますか?

イガイガが痛い?秋の味覚?それぞれあると思います。

実は、栗も果物の一種なんです!

 

今回は『栗』について見ていきたいと思います!

 

 

栗について

 ブナ科のクリ属植物はアジア、ヨーロッパ、北アメリカ、北アフリカなどの温帯地域に分布しており、13種が知られています。このうち利用・加工されている主なものは、ニホングリ・チュウゴクグリ・ヨーロッパグリ・アメリカグリの4種類です。

 

世界の栗

 

【ヨーロッパグリ】

 ヨーロッパグリは地中海沿岸で栽培が盛んである。ヨーロッパへは、ギリシャ人がアジアからイタリアに導入したとする説や、小アジアのサルデスから導入したとも伝えられています。

紀元前3世紀のシーザー時代にイタリアに入り、その後、ヨーロッパ各地に広がったと考えられています。

 果実の大きさは、ニホングリとチュウゴクグリの中間で、胴枯病(どうがれびょう)に対して弱い。そのため、イタリヤ、フランスでは胴枯病に強いニホングリなどと交配した品種改良がおこなわれています。

マロングラッセなどに使われる品種で、国内での栽培はありません。

 

【アメリカグリ】

 アメリカグリは東北部のメイン州から東南部のジョージア州、アラバマ州に至るアパラチア山脈の周辺部に自生していた。アメリカグリは食用のほか、鉄道の昂枕木材やなめし皮用のタンニンの採取として利用されていました。

 ヨーロッパグリは1773年に、ニホングリは1876年に、チュウゴクグリは1907年に、アメリカに輸入されています。

 アメリカグリは胴枯病に弱く、1900年代初期にニューヨーク市で発生が認められてから急速に伝播し、約30年でほぼ壊滅しました。政府は、栗林復活のため多くの研究費を計上しています。

 

【チュウゴクグリ】

 チュウゴクグリは、中国における最も古い果樹の1つです。「山海経」(紀元前400~250年頃)に栗の記載があります。「史記」(紀元前2~1世紀)にも燕(現在の北京周辺)や秦(現在の陝西省周辺)にクリの産地があると記載されてます。

 チュウゴクグリは、古くから日本に大量輸出され、中国甘栗あるいは天津甘栗と呼ばれています。これらは中国北部一帯、特に河北省の北部産のものが中心です。近年、従来の産地より南の地域から、比較的大果の焼き栗用クリが輸入されているが、剝皮性や甘みがやや劣ります。

害虫の被害を受けやすいため、国内での栽培はありません。

 

日本での栗栽培

 

 ニホングリの原生種と考えらているシバグリは、北海道中部から九州南端まで広く自生している。栽培の歴史は古く、7世紀末にはクリの栽培が諸国に推奨された記録が残っています。この時代には品種の概念がなく、産地の名前が用いられていましたが、江戸時代に入ると品種名の記載がみられます。

 日本で最も古い歴史をもつ産地は摂丹地方(兵庫県)で、この地方で栽培される大きな栗を丹波グリと呼んでいます。日本で最も古い品種は丹波グリの長光寺である。天明、寛政の頃(1781~1801)には銀寄が選抜されており、現在でも主要品種の一つであります。

 

くり 堅果

 

栗の知識

 

 栗の品種は熟期によって早生種・中生種・晩生種に大別されます。地域や年次によって変わりますが、おおむね早生種は9月上旬まで、中生種は9月中旬~10月下旬まで、晩生種は10月中旬以降に成熟される品種です。

雌花の子房が成長し、イガの中に3個の果実(種子)ができる。果皮の下に渋皮(種皮)があり、食べているのは種の部分です。

 

早生種

【豊多摩早生】

極早生品種で樹勢は弱く、樹姿はやや開張性で大木にはならない。果実は10~15gで小粒です。果肉は粉質で品質はよいが双子果が多い。クリタマバチには強い

※実が2つのこと。通常は3つの果実が入っています。

 

【丹波】

農林1号として1959(昭和34)年に登録された品種で、結果期に達するのが早く豊産性である。果実は22g前後で、早生種としては大果であり、食味は粉質で品質が良いのが特徴です

 

【伊吹】

農林2号として1959年に登録された品種で、樹勢は中位である。果肉は淡黄白色で、双子果は少なく品質はややよいほうに属します。熟期は丹沢と筑波の中間です。

 

中生種

【筑波】

農林3号として1959年に登録された品種で、樹勢が強く、豊産性で、隔年結果も少ない。果実は20~25gと大きく果皮は褐色で光沢があり、外観が極めて良好です。

果肉は淡黄食、粉質で、双子果も少なく貯蔵性に富む。剥皮工程での歩留りも高く加工用として優れています。

 

【銀寄(ギンヨセ)】

すでに150年以上の歴史をもつ品種で、樹勢はやや強く、開張性である。果肉は粉質で甘味も多く、品質は筑波についで良い

 

【利平(リヘイ)】

ニホングリとチュウゴクグリの雑種である。果実の大きさは20~25g、果皮は黒褐色で光沢がある。果肉は淡黄白色で粉質であります。ニホングリより剥皮が容易で甘味があるが、肉質は硬すぎて料理や加工品にはあまり適しません

 

晩生種

【石鎚(イシヅチ)】

農林4号として1968年に登録された品種で、樹勢はやや弱く、開張性である。双子果は少なく、剥皮歩合も高く、煮崩れが少ないので加工に適します。肉質はやや粉質で筑波や銀寄に比べると食味がやや劣ります。

 

【岸根(ガンネ)】

晩生の大果であるが、豊産性ではない。果実の大きさは25g内外で、果肉は粉質で双子果も少ないです。貯蔵性に富んでおり、品質もよいので加工品との需要が多くなってます。

 

栗の危機?

 栗は虫害を受けやすい果実です。その代表が「クリタマバチ」です。クリの新芽に虫こぶを作る害虫です。

 1941(昭和16)年に岡山県中部でクリタマバチの発生が認められ、1945年頃から急激に全国に広がり、1952年には西は熊本県から東は関東までの28都府県に蔓延しました。1965年には北海道への侵入が確認されました。

 旧農林水産省園芸試験場ではクリタマバチ抵抗性品種の育成を行い、1959年に丹沢・伊吹・筑波、1968年に石鎚を育成しました。これらの品種のおかげで生産は著しく回復することができました。

ところがその後、これら抵抗性品種もクリタマバチに侵されるようになったのです。そのため農林水産省果樹試験場では中国からクリタマバチの天敵である「チュウゴクオナガコバチ」を導入し、クリタマバチの被害を防ぐことに成功しました。

 

 

栗と健康

 

秋の味覚の代表格である「栗」

成分をみていきましょう!

 

エネルギー 164   【kcal】
水分 58.8  【g】
タンパク質 2.8    【g】
脂質 0.5    【g】
炭水化物 36.9  【g】
マンガン  3.27 【mg】
ビタミンB1 0.21  【mg】
ビタミンE 3.0    【mg】
0.32  【mg】
食物繊維総量 4.2    【g】
  • ※日本ぐり・生・可食部100gあたり
  • ※日本食品標準成分表2018による

 

栄養成分の特徴

 栗の実は、栄養分を多く含む種子の子葉(胚)部分にあたり、約半分をデンプンが占めています。ニホングリには遊離糖が3.0~4.2g/100g、チュウゴクグリには2.0~4.2g/100g含まれており、遊離糖のなかで最も多いショ糖はクリの甘味を決定しています。

 栗は、種実のなかでは、脂質が少ないことに特徴があり、脂肪・カロリーの取り過ぎを気にすることなくビタミンを補給することができます。1日にニホングリなら6~7個食べることで、成人の1日1人当たりのビタミン類の所要量を満たし、食物繊維も豊富なことから便秘の解消にもなります。

 栗のビタミンCはデンプン質に包まれているので、加熱しても壊れにくい利点があります。

 

【亜鉛】

 微量金属として、栗には亜鉛が0.5/100mg含まれています。亜鉛は前立腺に最も多く、肝臓・腎臓・膵臓・心臓にも多く存在し、欠乏すると成長障害・創傷治癒障害・味覚障害・精神障害(うつ状態)・生殖能力異常などを引き起こします。

 

【カリウム】

 無機塩としてはカリウムが多く、ナトリウム/カリウムの比が0.004と低いので、ナトリウムを減らしながらカリウムをとるのに有利な食品である。体内の過剰なナトリウムを排泄し、血圧を下げる効果がある。

 

【抗酸化物質】

 栗には、活性酸素を除去する抗酸化物質として、クマリン誘導体や没食子酸(もっしょくしさん)が、また、渋皮には抗酸化活性が極めて強力なプロアントシアニジンが含まれています。

クリご飯を炊く際は、渋皮を少し残すと、栄養・香り・味わいがアップします。

 

栗の見分け方

 

栗を選ぶポイントは

  1. 皮にツヤがある
  2. 皮に色ムラがなく、深いこげ茶色
  3. 持ってみて、重量感がある
  4. お尻の部分(手触りが変わる部分)が白っぽく面積が大きいもの。(栄養はお尻から吸収するため)

 

 

食べ頃

収穫後、1週間ほど冷蔵すると、デンプン質が糖に変化して甘味が強くなります。茶色くなった状態で、木から自然に落ちたものは食べ頃です。

 

保存法

乾燥や虫を防ぐため、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存。1週間ほど新鮮な状態が保てる。皮をむいて加熱したものは、冷凍保存も可能。

 

最後に~栗とは~

 

栗を多く見かけると秋を感じますね。

山にお出掛けすると、いたるところでお目にかかる機会があると思います。

『栗って果物なんだよ!』とお子さんや恋人に紹介して話のネタにしてはいかがですか?

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

 

栗 堅果
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